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商標登録出願時における主な注意点

商標

公開日:2018年11月01日

商標登録出願時における主な注意点
商標権の権利範囲は、願書(商標登録出願をする際に、特許庁へ提出する書類のこと)の記載に基づいて定められることから、適切な権利範囲の商標権を取得するためには、願書の作成段階(出願時)において、様々な点に注意を払う必要があります。

そこで、今回は、「商標登録出願時における主な注意点」について、ご説明したいと思います。

目次

  1. 願書の記載事項
  2. 出願する商標について
  3. 商品役務の指定について
  4. 商標登録出願の手続き
  5. まとめ

願書の記載事項

願書には、次の事項を記載する必要があります。

願書の記載事項

  1. 商標登録出願人の氏名又は名称
  2. 商標登録出願人の住所又は居所
  3. 商標登録を受けようとする商標
  4. 指定する商品又は役務(サービス)
  5. 政令で定める商品及び役務の区分(※)

※政令で定める商品及び役務の区分は、商標法施行令に定められています(第1類から第45類に分類されている)。

商品及び役務の区分(一部を抜粋したものになります)

  • 第1類:工業用、科学用又は農業用の化学品
  • 第2類:塗料、着色料及び腐食の防止用の調製品
  • 第10類:医療用機械器具及び医療用品
  • 第25類:被服及び履物
  • 第35類:広告、事業の管理又は運営、事務処理及び小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供
  • 第41類:教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動
  • 第45類:冠婚葬祭に係る役務その他の個人の需要に応じて提供する役務(他の類に属するものを除く)、警備及び法律事務

※第1類から第34類には商品が、第35類から第45類には役務が区分されています。

※これらの区分に属する商品役務の具体的な内容は、商標法施行規則に定められています。

なお下記に該当する場合は、特許庁長官より、商標登録出願について補完をすべきことが命じられ、出願人が、この命令に応じなければ、商標登録出願は最終的に却下されることになりますので、注意が必要です。

  1. 商標登録を受けようとする旨の表示が明確でないと認められるとき
  2. 商標登録出願人の氏名若しくは名称の記載がなく、又はその記載が商標登録出願人を特定できる程度に明確でないと認められるとき
  3. 願書に商標登録を受けようとする商標の記載がないとき
  4. 指定商品又は指定役務の記載がないとき

出願する商標について

願書に記載する「商標登録を受けようとする商標」(出願する商標)は、商標権の権利範囲を定めるものですから、どのような商標を出願するかは、慎重に検討しなければなりません。

商標には、文字、図形、記号、立体的形状、色彩、これらの結合したもの又は音等、様々なものがありますので、出願する商標については、実際に事業活動において使用するブランド表示を特定した上で、選定することをお勧め致します。

なお、実際に使用しない商標を出願し、登録を受けたとしても、将来的に、その登録を受けた商標が取り消される場合もございますので、ご留意ください(商標法第50条第1項に規定される不使用取消審判)。

商品役務の指定について

商標とは、自己の商品役務と他者の同種の商品役務とを区別するための識別標識であることから、願書には、「商標登録を受けようとする商標」を使用する「商品又は役務」を記載しなければなりません。そして、指定する商品役務は、商標とともに権利範囲を定めるものですから、商品役務の指定については、慎重に検討する必要があります。なお、商品役務の指定は、概ね、以下の手順に従って行います。

手順1

実際に事業活動において使用する商品又は役務を特定する(出願する商標を使用する商品又は役務を特定する)。

  • 例1:出願する商標が洋服のブランド名である
  • 例2:出願する商標はラーメン店の店名である

手順2

手順1で特定した商品役務が、どの区分に属するかを確認する。

  • 例1:洋服の場合 ⇒ 第25類
  • 例2:ラーメン店の店名の場合 ⇒ 第43類

手順3

手順2で確認した区分に従って、商品役務を指定する(願書に記載する)。なお、商品役務の指定は、その内容及び範囲が明確となるよう行います。

  • 例:出願する商標が洋服のブランド名である場合 ⇒ 第25類「被服」と指定する。

なお、下記に該当する場合は、その商標登録出願は、所定の要件を具備しないことを理由に拒絶されますので、ご注意ください。

  1. 商品役務の指定が政令で定める商品及び役務の区分に従ってなされていない場合
  2. 指定した商品役務の内容及び範囲が明確でない場合

商標登録出願の手続き

願書の作成が終わったら、願書を持参、郵送又はオンラインにて、特許庁に提出します(出願手続き)。なお、オンラインで出願手続きを行うためには、別途、申し込みの手続き等が必要になります。

特許庁への出願手続きが完了すると、出願人には、出願番号が通知されます。

  • 例:商願2018-123456

なお、特許庁へ出願をするためには、所定の印紙代が必要になります。出願時の印紙代を納付しない場合には、出願が却下されることになりますので、ご注意ください。

まとめ

今回は、商標登録出願時における主な注意点について、ご説明させていただきましたが、出願する商標の選定や商品役務の指定につきましては、まだまだ、ご紹介したい注意点もございますので、ご興味のある方は、是非お気軽に、当事務所までお問い合わせいただければ幸いです。